クレイジー・ハート [映画、TV]
本年度アカデミー賞2部門受賞の「クレイジー・ハート」の試写会招待が当たって、有楽町読売ホールへ行ってきました。 さすが、話題の映画とあって、広い読売ホールの2階席まで、満杯でした。 今まで、いろいろな試写会へ行って、ホールが満杯になるまで、人がいっぱいなのは初めてでした。
ハリウット映画の豪華絢爛さや軽快なテンポで展開するのコミカルなドラマ、又は、ダイナミックなアクションものといった、いわゆる娯楽映画の多いアメリカ映画のなかで、この「クレイジー・ハート」は地味とも言える繊細で穏やかなほのぼのする映画でした。ひとりシンガーの再生と人とのふれあいから、人の心情、感情を繊細に描いた大人のドラマでした。(たぶん、子供が見たら、よく理解できないか、前半あたりで飽きてしまうかもしれません。) 視覚や知性に訴えるものではなく、心に訴えてくる感動的なドラマでした。 どこかポーカーフェース的なシングルマザーを演じる相手役の女優、マギー・ギレンホールといい、全体をながれるレイドバックした、ほのぼのとした感じといい、アメリカ映画より、よくヨーロッパ映画にある描き方のようだと思いました。
また、この映画でアカデミー賞主演男優賞を得た主演のジェフ・ブリッジスは演技だけでなく、歌も抜群にうまくて、その声と歌だけでも存在感がありました。 私は、ジェフ・ブリッジスについてはよく知らなかったので、最初、歌手が映画に主演しているのかと思いました。 ほんとうに、プロの歌手という感じでした。 その力強い素敵な歌とオーバーラップして、どこまでも同じ風景が続くドライブウエイ、アメリカの田舎(南部)の広大で穏やかな感じがフレッシュに余韻を残していきました。 カントリーミュージックはこういう風景とマッチして、こういうバックグランドから生まれるんだなとも感じました。 とても味わいのある大人の映画でした。
詳しくは、『クレイジー・ハート』の公式サイトで。 http://movies.foxjapan.com/crazyheart/